「ハワイカルチャーさんぽ」(地球の歩き方BOOKS/Gakken)の著者でもあり、ハワイ文化研究家の森出じゅんさんにお会いする機会があり、ハワイに対する思いについてお話を伺いました。※「ハワイカルチャーさんぽ」については、Smaetrip Hawaii 2024/11/4で紹介しています。https://smartrip.jp/hawaii/life/hawaiiculturesampo/
「ハワイを単なるリゾートアイランドと考える一部の方々に対して、ハワイの歴史や文化的な背景を理解した上で、ハワイを旅してもらいたい。ハワイは、何もない無人島の上につくられた“箱庭”ではなく、1000年以上の歴史と文化の積み上げで今があるということを心のどこかに思いながら、ハワイの自然の中で大いに楽しんで欲しい。という気持ちから本書はつくりました」。お話の初めから終わりまで、森出さんの一貫したハワイへの強い気持ちのベースはここにあるのです。
森出さんのハワイとの出会いは、旅行雑誌のライターをされていた頃に、英語の勉強を兼ねての留学を決意することに遡ります。タヒチやマオリ族のニュージーランドそしてハワイなどの候補の中から選んだのが、それまで一度も行ったことの無いハワイでした。昔からポリネシアンへの関心が高かったとはいえ、誰も知る人がいない地へのたった一人の選択でした。以来30余年のハワイでの生活が今に至るわけです。
ハワイに渡ってから、いくつかのメディアのライターとして仕事をする際に、「もともと神話と言っては堅くなりますが、神秘的なことが好きで、ライターとしての習性も手伝って、取材の度に何か不思議なことは無いかをよく質問しました。すると、ハワイにはすべての事や物に歴史や文化に根差した神話の様な話や人々の精神的な話が聞こえてきました。それもハワイアンだけではなく米国本土から来た白人までもが、その精神性の上にハワイで暮らしていることを実感し、これこそがハワイの本質的な魅力であると感じました」。今回の本に至るまでにも、「ハワイの不思議なお話」(文踊社)「Hawaii神秘の物語と楽園の絶景~ハワイの人々が愛する100の神話」(パイ インターナショナル)などを執筆されており、森出さんのハワイに対する思いと読み手へのメッセージは、今回の著書にも通じています。
「近年、旅行者もハワイを慈しみ、大切にしようという“マラマハワイ”という言葉があります。しかしながら、単にハワイの自然と環境を守ろうという意味に捉えられがちなのが残念です。ハワイの長きにわたる歴史と豊かな文化を学び、ハワイの精神性を理解し、尊敬する気持ちを持つことこそが“マラマハワイ”の意味するところと、是非本書を通して伝えたい」と強い思いをお話しいただきインタビューを終えました。
私もハワイに通い始めて40年以上が過ぎ、最初のハワイで出会った方々のやさしさへの恩返しをと“アロハスピリッツ”を心に秘めて、少しでもハワイの歴史や文化をお伝えする一助になる様に活動していきたいと心の底から思いました。
森出さん、ありがとうございました。Mahalo!