ハワイと沖縄の共通点は、温暖な気候と青い海、そして何よりも優しい人柄でしょうか。ハワイと沖縄の関係は、移民の歴史と切っても切り離せないことは言うまでもありません。明治元年(1868年)に初めて沖縄から日本人が移住しました。当時ハワイ王国は砂糖産業の急拡大を受けて農園での労働力確保のために、王国以外からの移民の受け入れをはじめました。1899年以降多くの日本人が移民としてハワイに渡り、戦前だけで約2万人がハワイに渡り、その多くが沖縄からの移民でした。 ハワイでは毎年、「沖縄ハワイフェスティバル」開催され今年もハワイ・コンベンションセンターで9月上旬に開催されました。1900年代初頭にハワイに移住した沖縄系移民の子孫たちが中心になって、沖縄の伝統工芸品や伝統芸能を紹介しています。 一方沖縄では、「世界ウチナンチュー大会」が1990年から5年に1度開催されています。沖縄にルーツを持つ世界の沖縄系移民を沖縄に招待して、国際交流の場となっています。ハワイからもたくさんの沖縄系移民の皆さんが訪れています。昨年も盛大に開催され、次回は2027年の予定です。
そのようなハワイと沖縄の関係を考えながら、今回”沖縄の中にあるハワイ”に着目して、アメリカンビレッジのある北谷町美浜を訪ねました。那覇空港から20分もタクシーを走らせると、浦添の港川外人住宅に到着。もともと外国人居住区だったこの場所に寄り道し、住宅をリノベーションしたカフェや雑貨店を散策しました。アメリカっぽい平屋の住宅が密集し、それぞれが特徴あるお店に多くの観光客が集まっています。
小腹も空いた頃、おいなりさんの文字が目に飛び込みます。少し変わったオリジナルおいなりさんで、全部で5種類。”プレーン”の他に”海老とアボカド山椒マヨ””ピパーチと与那国米味噌そぼろ””鰻と胡瓜土佐酢ジュレ””八重山牛ローストビーフ山葵クリチ”どれも美味しそうですが、ピパーチと与那国米味噌そぼろと長命茶、加えてアイス最中を注文、どれも美味でした。お店の名前は「きまぐれな和食店arinkaya」、店主の東迎さんを与那国の言葉で読み替えて東(アリ)迎(ンカヤ)としたそうで、大阪心斎橋にある日本料理店の姉妹店としてオープンしたとのこと。今度は大阪のお店に伺いますと約束し、タクシーの運転手さんにおいなりさんを3種、お土産に購入して店を後にしました。 あれ、沖縄の中のハワイを探すはずが、すっかり「和」な感じに浸ってしまったなあ。
北谷訪問編は、「沖縄の中のハワイを探しに」その2で。